「ネ・ムイ！」という言い回しをひじょうに気に入っていて各所で何回か用いたことがあるのだけど一度として受けたことがない。

Ce qui n’est jamais, est.

書かれたことをすべてそのまま事実と受けとる人がいる。その人はある意味ただしい。書かれたことは書かれたことで事実となる。

ある文章に嫉妬する。嫉妬は大事だ。

兎が不意に視界をよぎる。そういえば兎の死体を見たことがない。

「これは詩集ではない」とある本の帯にあった。つまりそれは詩集であるということだ。

無為を気どる人の有為さ。

『「だから何だ」と思うことすらだから何だと思う』と『「だから何だ」と思うことこそだから何だと思う』の微妙で大きな差。

「だから何だ」と思うことすらだから何だと思う。

たとえば A と B という選択肢がありそのうち多勢に無勢的な B をよくよく吟味したすえ選んだらたいした考えもなしに「何で A じゃないんですか。おかしくないですか」と言われたときの脱力感。