季節が反転する(ガスター・デル・ソル)

九月が逆転し、秋分が反転する
冬が秋にすべり込む

九ヶ月かそこら飛ばし飛ばしで見れば
季節は逆転する
跳ね返って春、あぶなげにつんのめって秋

しばらくぶりにきみがこの地に舞い降りたとき、季節はふたたびシャッフルされる

九月が逆転し、秋分が反転する
夏が春になる

季節がふたたびシャッフルされる
一年半のサイクルで
九月が逆転し、秋分が反転する

しばらくぶりにきみがこの地に舞い降りたとき、季節はふたたびシャッフルされる

九月が逆転し、秋分が反転する
冬が秋にすべり込む

季節がシャッフルされる
なぜってきみを雪だまりで見かけた日からもう二年以上経つから
そのとききみが着ていたセーター
そう、きみが着ていたセーター

時間をおいて季節がふたたびシャッフルされる
あるいは、距離をおいて

時間をおいて季節がふたたびシャッフルされる
あるいは、距離をおいて

いないいないばあ(ダニエル・ジョンストン)

ぼくが落ちているとき、ほんとうに落ちているとき
何もかもどうでもよくなる。何もかも。
目を閉じて、眠ろうとする。
だけれど眠れない。眠れない。

どうかぼくの助けを求める叫びを聞きつけて、そしてぼくをぼくじしんから救って。

中学生のときぼくは正気を失った。
なぜだかは分からない。ひどくいやなこと。
その日からぼくはたたかいをつづけてる
スクランブルエッグのようにぐしゃぐしゃになったぼくの心を理解しようと。

どうかぼくの助けを求める叫びを聞きつけて、そしてぼくをぼくじしんから救って。

バーのペンキ塗りをしたけど支払いはなし
誰もが顔見知りのようなこの街で。
イースターの日に拘禁された。
食べていいのはパンのかけらのみだった。

家に戻ったときぼくの母はこう言った
「あなたはぐうたらなろくでなしだから、そうなったのも自業自得
あなたはそんなふうに苦しみ、飢えるのよ
一生。一生ね」。

そういうふうに言われるのは、呪わしいことだった
でもじっさいのところ、そう言われるのはそうわるいもんでもなかった。
ぼくはいろいろでっちあげるのが好きだし、
それがぼくのするなかでいちばん健康的なことだからね。

でももう疲れたよ
ぼくをめちゃくちゃにするような
あくどい狼に
つれさらわれつづけるのは。

どうかぼくの助けを求める叫びを聞きつけて、そしてぼくをぼくじしんから救って。

ぼくはいま感じるままを言おうとしている。
たぶんきみは理解しようとしてくれるかもしれない。
ぼくには、きみが必要だ。

ぼくが落ちているとき、ほんとうに落ちているとき
何もかもどうでもよくなる。何もかも。
目を閉じて、眠ろうとする。
だけれど眠れない。眠れない。

きみはぼくの作った歌を聴いて
たのしい時間をすごし、ここから立ち去ることができる。
でもぼくにとって、ことはそんな単純なものじゃない。
その歌のなかで歌われているような苦しみを一生生きていかなきゃならないんだ。

どうかぼくの助けを求める叫びを聞きつけて、そしてぼくをぼくじしんから救って。

かなしみのうちに一日を終わらせないで(ダニエル・ジョンストン)

かなしみのうちに一日を終わらせないで
肉への欲よりも心の愛を尊重して
きみじしんの願いを聞いてあげて きみが、きみじしんの救い主になるんだ
だから、かなしみのうちに一日を終わらせないで

そして朝起きたとき
気持ちがあらたになって
気分もましになってることに気づくはず
だから、かなしみのうちに一日を終わらせないで

それでもまだきみが暗闇に閉じこめられていて
バッグひとつで取りのこされているような気がしたら
いますぐにどうにかするんだ
そう、かなしみのうちに一日を終わらせないで

ときどき何もかも投げ出したくなるかもしれない
でも元気を出して
だって見つけるから
きみは見つけるから

ときどきひとりぼっちになるかもしれない
でも、孤独だとは思わないで
だって見つけるから
きみは見つけるから

だから

かなしみのうちに一日を終わらせないで
毎日を新しい気持ちではじめよう
すべての憎しみをふるい落とせば、きっと気分もよくなる
許すことを忘れないで、そしてそれ以外はきれいさっぱり忘れてしまうんだ
かなしみのうちに一日を終わらせないで

かなしみのうちに一日を終わらせないで、みんな!
肉への欲よりも心の愛を尊重して、ほら!
きみじしんの願いを聞いてあげて きみが、きみじしんの救い主になるんだ
だから、かなしみのうちに一日を終わらせないで

あるアーティストの物語(ダニエル・ジョンストン)

ねえ、ちょっと聞いてよ、ぼくがこれから話す
年老いてしまったアーティストの話を
ある人たちは名声と栄誉を手に入れようとする
ある人たちはそこまでの高望みはしない

友だちや家族がみんなして
こう言うんだ、「ほら、仕事にでもつきなよ」
「どうしてそんなことしかしないんだい?
なんだってきみはそんなみょうちきりんなの?
じっさいのところ、きみのやってることはあんま好きじゃないな。
というか、好きになる人がいるとも思えない。
それがきみの問題なんだよ。
でもって、それがゆえ、きみは調子わるくなっちゃったんだよ」

ねえ、ちょっと聞いてよ、ぼくがこれから話す
年老いてしまったアーティストの話を
ある人たちは名声と栄誉を手に入れようとする
ある人たちはそこまでの高望みはしない

そのアーティストはひとり歩く
誰かがその背後でこう言う
「あいつ、自分から苦境に飛び込んでってるようなもんだよな!
自分が置かれてる状況がどんなもんか、分かってないんだよ!」
アーティストは花のなかを歩いてゆく
太陽に感謝しながら
これが、彼が起きてるときにする、すべて
でも、そういうふうにするのってそんなにいけないこと?

彼らはテレビの前に座り
こう言う、「おい、これおもしれえぜ!」
そして彼らはアーティストを嗤いながら
こう言う、「あいつ、人生のたのしみ方ってもんを、知らないんだよな」
この世でいちばんすてきなことは、ほんとうに自由なものなんだ
たとえば、歌うトリ、笑うハチ
「きみたちは、ぼくを誤解してるよ」とアーティストは言う
「テレビのなかには、太陽は輝いてないんだよ」

ねえ、ちょっと聞いてよ、ぼくがこれから話す
年老いてしまったアーティストの話を
ある人たちは名声と栄誉を手に入れようとする
ある人たちはそこまでの高望みはしない

友だちや家族がみんなして
こう言うんだ、「ほら、仕事にでもつきなよ」
「どうしてそんなことしかしないんだい?
なんだってきみはそんなみょうちきりんなの?
じっさいのところ、きみのやってることはあんま好きじゃないな。
というか、好きになる人がいるとも思えない。
それがきみの問題なんだよ。
でもって、それがゆえ、きみは調子わるくなっちゃったんだよ」

ねえ、ちょっと聞いてよ、ぼくがこれから話す
年老いてしまったアーティストの話を
ある人たちは名声と栄誉を手に入れようとする
でもある人たちは、世界を眺めているだけで、まんぞく

最後には本当の愛がきみを見つける(ダニエル・ジョンストン)

ほんとうの愛が最後にはきみを見つける
そのとき、誰がただの友だちで、誰がそうでないかも見出すだろう
だから、悲しまないで。でもこう言ってもけっきょくは、きみは悲しんでしまうんだろうな
ただ、ほんとうの愛がきみを見つけるまで
あきらめちゃだめだよ
でも気をつけなきゃいけないのが
ほんとうの愛がきみを見つけられるためには、きみのほうでもそれを探してなきゃだめってこと
なぜって、ほんとうの愛もきみを探してるのだから
きみが明るいところに出て行かないかぎり
ほんとうの愛もきみを見分けられないでしょ?
だから、悲しまないで。でもこう言ってもけっきょくは、きみは悲しんでしまうんだろうな
ただ、ほんとうの愛がきみを見つけるまで
あきらめちゃだめだよ